続 びわ湖・長浜のホトケたち

昨日、雨の中を行って参りました、東京藝大美術館。


IMG_4513.jpg


どちらかと言えばマニア嗜好の展覧会のせいか、それ程の人は居らずゆっくりと観覧(拝観?)出来たのはありがたかった。

50躰近くの御仏の多くが比叡山の天台信仰により刻まれた平安時代の作。
平安仏は、中央政権の下に刻まれた洗練されたお姿と言うのが定番だが、この里の御仏たちは田舎臭い。
恐らく最初は洗練されていたのだろうが、寺が廃れて残された御仏を地元の方々がお守りするうち、次第に泥臭さくなって行ったような気がする。
もちろん、田舎臭さも泥臭さも否定的に言っているのではなく、この御仏たちを唯一無二の存在にさせると言う意味で。


↓以下は、図録に寄せられた長浜市長のあいさつ文

「観音の里」として知られる長浜市は、北部地域を中心に、百を超える観音像が伝わり、村々のお堂には薬師如来像や阿弥陀如来像、そして大日如来像が村人の手によって守り継がれている「信仰の里」でもあります。
大きな寺社に守られることはなく、地域の生活に根づき、住民たちの日々の暮らしや、村の結びつきの中で、その風景の中に自然とたたずんでいらっしゃる「ホトケ」を、大切に守り継いできました。千年に及ぶかという、この地域の村人の信仰と暮らしが映し出されているのが、長浜のホトケたちなのです。
(以下略)


本当に、この文章通りの御仏と村の人たちの結びつき。

この展覧会は「御仏に逢う」と共に「観音の里の人たちの心に触れる」ことでもあり、随分と気持ちが入り込んだ。
そのせいか、こうしてブログに綴っていても、御仏の特徴やら印象をつらつらと書く気持ちにはなれず、御仏称賛を書く気持ちにもなれない。
「平安時代の御仏がこうして目の前におはすこと」と「戦国の世から御仏を守り続けて来た村の人々」はまったく同じ重さであるので、片方だけに焦点を当てることが出来ない。

それでも、少しだけ書くなら、井上靖「星と祭」に登場する御仏の中で、医王寺の十一面観音菩薩立像だけは拝観していなかったので、その御仏にお逢い出来たのが嬉しく、また展覧会でたまに「目と目が合ってしまった」御仏がおはすのだが、今回目が合ってしまったのが、この↓大日如来坐像だった。

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何か、めっちゃ惹かれた。

そして、みうらじゅん絶賛の御仏がこちら↓

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千手千足観音菩薩立像

如何にもみうらじゅん好みの御仏www
赤塚不二夫のマンガみたい。

他に例を見ない千本の足をも持つ観音さまは、台密の影響があったらしいが、ひょっとするとこの観音さまに
マラソン自己ベスト更新祈願
をするとご利益があるかもwww


現在の近江は全寺院数の77パーセントが真宗寺院の「真宗王国」とも言われ、それは室町中期に登場した本願寺の蓮如の布教があったことに起因する。

平安時代以降、天台傘下として己高山を中心に栄えた湖北の寺々は、室町時代には弱体化し、かわって一向宗・曹洞宗などが農民勢力の台頭に併せて勢力を伸ばし、戦国の動乱期にいたって、さらに大きく変容した。
村々にあった天台寺院の多くは無住・廃寺化し、そこに残されたホトケたちは、村の守り本尊として民衆に迎えられていった。地域住民とホトケとの関係は「ホトケをお守りしながら、ホトケに守られる」「守られながら、お守りする」、ホトケは地域に欠くことのできない存在なのである。
湖北地方では、大多数を占める真宗門徒が、天台時代のホトケたちを護持していることも、この地方の特色である。宗派・教義といった枠を超えて、聖なるモノ、神やホトケを無条件で大切にする心が、湖北の人々に今も受け継がれている。

高月観音の里歴史民俗資料館学芸員 佐々木悦也氏の巻末持論一部抜粋


ほんと、そう。
宗派や教義はあまり関係のない
村の仏さま
なんだよね。

穏やかで、控えめで、柔軟で・・・
良いなぁ、こう言うの。

日本人ならではと言うか・・・
農耕民族ならではと言うか・・・
素敵だなぁ、こう言うの。
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ナムナムさん

私が祈願したところで説得力がないから(涙)リオで闘う選手の誰かが祈願→メダリストで、一気に「ランナーの仏さま」になり、全国津々浦々からランナー信者が押し寄せるでしょう。
そして、アシックスが立派なお堂を寄贈し、そこには護摩壇もあり、自己ベスト達成祈願護摩が焚かれ、お札がバンバン売れて町も潤う・・とな。

ああ、素敵だなぁ。

マラソン祈願〜

千手千足観音菩薩立像は「マラソン自己ベスト更新祈願」に御利益あり!
・・・ということを流行らせよう〜!
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Author:カメ
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