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京都 大報恩寺 快慶・定慶のみほとけ

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いや、良かった。
実に見応えのある企画展だった。

何年か前に行ったのですがね、大報恩寺。
当然、今回お出ましになられている十大弟子や六観音も拝観したのに、その時は
「ふ~ん・・・」
って感じの薄い印象しかなかったので、この催しにも期待せずにフラリと出向いたところ・・・
「うわっ!!!」
な予想外の素晴らしいものだった。

こんなことを言うのは随分と偉そうだし、同じ智山派寺院に対して申し訳ないのだけど(あ、別に関係ないか)これらの仏像群が収蔵されている宝物殿の配置、特に照明に問題があるのではないか。



今回もまた、グルリと回って拝観出来る
サンロクマル(360度)形式
を取っており、六観音に至っては光背を外した御仏をグルリ回って拝観出来るようになっていた。

本当はね、イケナイと思うのですよ、こーゆうのは。
だって仏様なのだし。
寺から搬送の際に〝抜魂〟し、ただの彫刻になるものの、ひとたび博物館に安置されれば〝開眼〟されて御仏に戻るのだから。
それを、光背を取っ払って、仏堂空間では到底拝むことの出来ない背部まで拝んでしまおうと言うのだから。
あ~!イケナイ!イケナイ!

それどころか、写真撮影可にまでなっていたのだった。


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六観音のうち聖観音だけが撮影可となっており、
「ふん!あたしゃぜってー撮らねーぞ!」
と、最初は思っていたものの、つい。
あ~!イケナイ!イケナイ!

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↑先にも書いたが、御仏と光背がこのように安置されている。
(ボケボケですね。汗)


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↑六観音のうち十一面観音の前で身体が凍りついた。
頭頂の御仏とのバランスを始めとしたすべてのバランスが絶妙に取れており、流れるような美しさ。
背後に回ると、ほんの少し腰を傾け、それがまた麗しい。
しかし、女人を思わせる体躯に反してお顔は凛とした冷たさがあり、そこに十一面観音ならではの霊力を見る思いがする。

いや、美しい。
ただただ、美しい。

渡岸寺の十一面観音
石道寺の十一面観音
観音寺の十一面観音
羽賀寺の十一面観音
そして、大報恩寺の十一面観音

素晴らしき御仏との出会いに感謝。



快慶作の十大弟子に関しては、御仏拝観と言うよりは
肖像彫刻
として思う存分に楽しんだ。

常々、肖像彫刻の白眉と称賛している東大寺の重源上人像に負けず劣らずの、人間のリアリティを追究したお像。
重源上人像のように表情の奥に色々なものが読み取れるような、重源上人像のように背中ですら物を語っているような、重源上人像のように衣文のひだまで写実的で、重源上人像のように、重源上人像、重源・・・(ハァハァ)


奈良-東大寺・俊乗上人坐像【国宝】

↑重源上人坐像



以上、中身の濃い拝観だった。
そして、久々の仏浴だった。

あ~!浴びた!浴びた!



大報恩寺は、1220年に義空上人により発願された真言宗智山派の寺院。
千本通りに位置することから〝千本釈迦堂〟と呼ばれ、そちらの名前の方が知られているかも知れない。
北野天満宮の近くにあり、元々六観音は北野天満宮大鳥居の南にあった北野経王堂ゆかりのお像だった。

六波羅蜜寺に大報恩寺。
何気に仏像の宝庫だよね、智山派寺院。
美仏として名高い観音寺の十一面観音も智山派だし。

マジうらやま(´・ω・`)
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暑いのじゃー!

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うわぁ・・・

暑いとは思ったが、可視化されると暑さ倍増・・・

カメ、ゲンナリ・・・


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〝奈良大和路カレンダー〟の7月8月は、東大寺戒壇院の広目天。

クールな眼差しに暑さを忘れる。

ナイスチョイス!

仁和寺と御室派のみほとけ展

随分と遅くなってしまったが、昨日やっとこさ仁和寺展に行くことが出来た。


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昨日は、冬に逆戻りしたような寒さ。
それに加え雨と風があって、いやいや寒かった~。


仁和寺展での目指すところは、葛井寺の千手観音!

それなので、絵巻や文書などで構成される第一会場を無視してw主に仏像彫刻で構成される第二会場から入った。
ほら、音声ガイドを聴きながら観覧する人は順番通りに進むので、その集団が来ないうちに御室派寺院の彫刻を堪能しようと。

第二会場に入ってほどなくすると、仁和寺観音堂が再現されており、これはかなりの迫力。
しかも、写真撮影可ですってよ、奥さま!


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バーン!

度重なる焼失と再建を繰り返し、現在残るのは江戸初期に再建されたもの。
江戸期の仏像群が居並ぶさまは、賑々しいことこの上ない。

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↑中尊の千手観音立像。

しかし、形式化が進んで動きが硬い江戸期の仏像よりも、同じく再現された壁画に魅せられたのだった。
仁和寺観音堂壁画、かなり良いです。


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↑餓鬼の描写が容赦ない。
(さり気に韻を踏んでいるよっw)

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↑殺生するんじゃねーぞ、の図。


そうして向かったは、葛井寺千手観音坐像。


葛井寺千手1

↑借り物画像だが、このようにお出ましになっている。

合掌手も含めて1041本の手!
各手には眼が描かれているので、十一面千手千限観音菩薩坐像が正しき呼び名になる。

天平年間の作で、同年代のお像には東大寺三月堂諸像があり、なるほど共通点が多い。

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↑三月堂ご本尊の不空羂索観音立像。
どちらも脱活乾漆造で、乾漆ならではの柔らかさを感じさせる。

それにしても、脱活乾漆造は中が空洞であるはずなのに、良くぞこれほどまでの脇手を付けられたものだと感心する。
最近の東博が得意とするサンロクマル(360度)展示なので背面も拝せたのだが、華麗なる表舞台を支える裏側はさぞかし・・と思うものの、意外とすっきりしていた。

それにしても、良いお顔だなぁ。
運慶初期の仏像である円成寺大日如来坐像と似ている。
東大寺再興に関わる際、天平時代の仏像を徹底的に研究した運慶なので、運慶仏にはこの千手観音の血も流れているのだと思う。

つくづく、良いお像だねぇ。
でもさ、光背はないよね?
1000本超の脇手が光背なんだよね?


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↑何と御朱印が頂けた。
つまりは、
「今日、あなたは仁和寺を拝観しましたよ」
ってこと?

ちょっと嬉しいかも。



空海と高野山の至宝

お盆も無事に終わった先週の金曜日、仙台市博物館にて開催中の
「空海と高野山の至宝」
を観に出掛けた。


7時19分宇都宮発のやまびこ号に乗車して、到着したのが8時41分。
駅前から出ている〝るーぷる仙台〟に乗って約20分のところに仙台市博物館がある。


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↑JR仙台駅から出て仙台市内観光地を一周するバス〝るーぷる仙台〟。
何処で降りても260円、一日乗り放題券もあって、観光客には嬉しい。

ハングル表記に関しては・・・
ま、何も言うまいwww

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↑バス停から約5分あるいて仙台市博物館に到着。

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↑入り口前のこのモニュメントは伊達公でしょう。



〝空海と高野山の至宝〟は、高野山の仏教美術をギュッと固めたコンソメキューブのような催しだったと思う。

この中で自分が目指したのは〝聾瞽指帰(ろうこしいき)〟。
運慶作の八大童子像も来ていたが、まぁ、これは後に催される東博〝運慶展〟に譲るとして、この空海自筆の書を観るためだけに仙台まで足を運んだのだ。


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〝聾瞽指帰〟は、空海24歳の時の著作で、それは戯曲仕立てになっている。
放蕩な生活を送る蛭牙公子(しつがこうし)のことを、儒教を説く鼈毛先生(べつもうせんせい)、道教を説く虚亡隠士(こもういんじ)、仏教を説く24歳の仮名乞児(けみょうこつじ)の三人がそれぞれの立場から教え諭して行き、仮名乞児が説いた仏教の教えに他の二人が感服することで、仏教が一番優れていることを示している。

仮名乞児は空海その人。

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↑観よ、この〝慈〟!

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↑観よ、この〝夢〟!

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↑〝如宮〟は優美に。
〝聾瞽指帰一巻〟は力強く。


聾瞽指帰を観るのはこれで3度目になるが、3度目の今回も固まりまくったのだった。
最初に観て固まり。
最後まで観て、再び聾瞽指帰に戻ってまた固まって。
また最後から聾瞽指帰まで戻って固まって。

自分で書くつもりで一字一字を追って行くと、筆が跳ねて、トンと置かれて、少し右上がりにギュッと横に引かれ、また跳ねて・・・と筆の踊りが如実に伝わって来る。
この躍動感は、印刷では決して伝わらない。


素晴らしい。
ただただ素晴らしい。

来て良かった。
再び逢えて良かった。



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仙台市博物館は、仙台城三の丸跡地に建っている。
なので、↑このような石垣が残っていて中々によろし。

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↑日本フィギュアスケート発祥の五色沼。
連日の雨で満々と水をたたえており、ちょっと不気味だった。

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↑博物館正面を左手に折れると、茶室〝残月亭〟がある。

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↑素敵なお庭ですのぅ。
関守石はないのかしらん。

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↑葉っぱが赤くなっているのは紅葉の始まり?



ところで、八大童子像のうち運慶作の恵光童子と恵喜童子がお出ましになっていたが、これ等は来月26日から東博で開催の〝運慶展〟にも引き続きお出ましになる。

ってことは、仙台から上野に行き、梱包されたまま東博で眠って運慶展開幕を待つのだろうか。

先にも言ったけれど、どんなに印刷技術が発達しようと空海の筆の動きを伝えきれぬように、どんなに輸送技術が向上しようと動かせば必ずや仏像は傷む。
それでも、仏さまだから一旦は和歌山にお帰りになるのだろうか。

いや。
あたしゃ、上野滞留だと睨んでいるwww




薬師堂めぐり

ゴールデンウィークに帰省していた下子カメを駅まで送った足で、気になっていた古賀志町に在る薬師堂にお参りして来た。

先ずは、何時ものランコース沿いにある新里町の薬師堂に行き、それから古賀志町の上古賀志薬師堂、そして同じく古賀志町の田中の薬師堂に。


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↑上古賀志薬師堂

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↑境内には石造物が沢山!

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↑光明真言塔と如意輪観音。

おんあぼきゃべいろしゃのうまかぼだらまにはんどばじんばらはらはりたやうん


池田正夫先生「古賀志の里歳時記」によれば、薬師堂内の中央に朱塗りの厨子があり、その中にはご本尊である小さな薬師如来像が納められており、その左右を脇侍の日光・月光菩薩が固め、十二神将まで控えているのだそう。

凄いなぁ。

その他、古賀志にはここから宇都宮市内に向かって1キロほどのところに〝久保薬師堂〟があり、その堂内にも薬師如来三尊像と十二神将像が安置されている。

いやいや、凄い。


そして、上古賀志薬師堂から1キロも離れていないところに田中の薬師堂がある。


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↑田中の薬師堂

バランスを欠くほどに屋根が大きいのは、老朽化した茅葺きの上にトタン屋根をかぶせたのか。
この堂内にも薬師三尊像と十二神将像があったそうだが、残念なことにご本尊と両脇侍が盗難に遭ってしまったそう。

何てこったい!

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↑如意輪観音と馬頭観音。

上古賀志薬師堂同様に石造物が沢山あった。

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↑これ等は墓標。

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↑まるで飛鳥仏のような可愛らしさ。

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↑稲荷さまの祠が一基あった。


そして、今日めぐった三つの薬師堂に共通して、それは素敵なお祭りがある。
旧暦(5月3日)の灌仏会(花まつり)に花御堂が飾られ、誕生釈迦に甘茶が灌がれるのだ。

昨年、ラッキーなことに新里の薬師堂の灌仏会をお参りすることが出来た。
薬師堂の廻縁に花御堂が出され、屋根は季節の花々で埋め尽くされていた。
花御堂を飾る椿にさつきに菖蒲の花々は
「今、庭先から摘んで来ました」
感に満ちて、地元の人たちのささやかではあるが温かい信仰心を感じることが出来、何とも嬉しかった。

上古賀志薬師堂の灌仏会は、当番になったお宅が誕生釈迦仏を持ち回り保管して、灌仏会の前日に薬師堂にて花御堂を飾り、お供え物を用意して当日に備えるらしい。

この伝統行事が江戸時代からずーっと続いていると思うだけで、
カメ胸熱♡


今年の5月3日は親戚が来たりしてワラワラするうちに行きそびれてしまったが、来年の旧灌仏会には是非にもお参りに行きたい!


・・・ちなみに、ウチの花御堂は
造花
で飾り付けております。

って、ダメですね(沈)
プロフィール

カメ

Author:カメ
永谷園「江戸むらさき」をこよなく愛する。

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